在宅医療・訪問診療について
在宅医療(訪問診療)とは具体的にどのようなサービスですか?
通院が難しい方や、住み慣れたご自宅で療養を続けたい方のために、医師が定期的にご自宅やご施設に伺って計画的に診療を行う仕組みです。患者様の病状や体調に合わせた訪問計画を立ててサポートいたします。
訪問診療をスタートしたいのですが、どのような手続きが必要ですか?
現在入院中の方は病院の「地域連携室」や「ソーシャルワーカー」へ、ご自宅で過ごされている方は担当の「ケアマネジャー」や「地域包括支援センター」へまずはご相談いただくとスムーズです。当院ホームページから直接お問い合わせいただくことも可能です。
他の病院に通院しているのですが、特定の症状(精神面など)だけを診てもらうことはできますか?
はい、可能です。現在お近くの病院へ通院されている場合でも、主治医の先生と緊密に連携を取りながら、サポートを並行して行わせていただきます。
訪問の頻度はどのくらいですか?
原則月2回訪問いたします。癌末期状態や緩和ケア(ターミナルケア)が必要な場合は、状況に応じて月4回訪問いたします。
訪問予定日ではない日に体調が崩れたら、どうすればよいですか?
まずは当院までお電話ください。24時間365日、いつでもスタッフや医師が対応できる体制を整えております。お電話で状況を詳しく伺い、適切なアドバイスを行うほか、ご希望があり、医師が必要と判断した場合には臨時の往診に伺いますのでご安心ください。
「急に熱が出た」「風邪をひいたみたい」という時だけ、単発で診てもらえますか?
当院で定期的な訪問診療を行っている患者様につきましては、急な発熱や体調不良にも24時間体制で迅速に対応いたします。普段定期訪問を行っていない方からの、その日限りの単発での往診依頼はお受けしておりませんが、その日から訪問診療を開始される場合は臨時で往診させていただきます。
どのような病気や症状の方が対象になりますか?
がん疾患(緩和ケアや在宅での疼痛管理が必要なすべての進行がん)、慢性疾患・生活習慣病(高血圧、糖尿病、心不全、慢性腎不全など)、脳血管・神経疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症、認知症、パーキンソン病などの神経難病)、呼吸器疾患(COPD、在宅酸素療法が必要な状態など)、医療処置が必要な状態(尿道カテーテル、胃瘻・経管栄養、中心静脈栄養の管理、褥瘡の処置)など、幅広く対応しております。上記以外でも通院が困難な様々な疾患に対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
自宅や施設での点滴、床ずれ(褥瘡)の処置は対応してもらえますか?
はい、もちろん対応可能です。点滴管理や褥瘡の処置、その他必要な医療行為は療養環境を整えた上でしっかりと行います。頻繁な処置や日々のケアが必要な場合は、地域の訪問看護ステーションと密に連携し、特別な指示書を発行してチームでサポートいたします。
自宅での「お看取り」や終末期の緩和ケアも受けられますか?
はい、対応しております。最期まで住み慣れた場所で自分らしく過ごしたいというお気持ちに寄り添い、痛みや苦痛を和らげる緩和ケアを行うのが訪問診療です。24時間365日、夜間や休日も医師がいつでも駆けつけられる体制を維持し、ご家族様も含めて精神的・医療的に全力で支えます。
費用・お支払い・お手続きについて
費用はどれくらいかかりますか?
訪問診療はすべて医療保険(各種健康保険)が適用されます。医療費の自己負担が1割の方で月2回の定期訪問診療を行う場合、ご自宅では1ヶ月あたり約7,000円〜8,000円、ご施設では約4,000円〜5,000円が目安です。お住まいの環境や治療内容、緊急往診の有無などによって前後します。なお、当院では訪問にかかる交通費(実費)は一切いただいておりません。
診療費の支払い方法を教えてください。
患者様やご家族様の利便性を考慮し、スムーズでペーパーレスな事務手続きを推進するため、原則として「口座振替(自動引き落とし)」でのお支払いをお願いしております。訪問のその場での現金やり取りはございませんので、毎月のお会計の手間がなく安心です。
医療費の助成制度(自立支援医療など)は利用できますか?
はい、ご利用いただけます。すでに自立支援医療(精神通院医療)等の証書をお持ちの場合は、指定医療機関を当院へ変更する手続きを行っていただきます。新規で申請される場合や更新(2年に1回)の際は、当院で必要な診断書・意見書を作成いたしますので、お気軽にお申し付けください。
労災保険での受診は可能ですか?
当院は労災指定医療機関ですので、お仕事中や通勤中のケガ・病気(労災保険)での診療も可能です。労災の手続き中、または申請を予定されている場合は、手続きの流れが通常と異なりますので、初回の診察・ご相談の前に必ずスタッフまでその旨をお伝えください。
日々の運用・その他について
訪問してもらう日時は指定できますか?
初回の訪問(初診)は、現在の状態やお薬の残り具合を考慮し、できる限り迅速に伺えるよう調整します。2回目以降の定期訪問も、ご家族様の立会い希望などを伺いながら計画を立ててまいります。ただし、交通状況、当日の急患対応や緊急往診が重なった場合は、訪問時間が前後することがございます。その際は事前にご連絡し、調整のご協力をお願いする場合がございます。
診察が終わったあと、お薬はその場でもらえますか?
当院は「院外処方」となります。診察後に処方箋を発行いたしますので、お近くの調剤薬局にお持ち込みいただくか、ご希望に応じて薬局の薬剤師さんがご自宅までお薬を届けてくれる「訪問薬剤管理指導(在宅かかりつけ薬局)」の手配も可能です。配達を希望される場合は、別途薬局への費用(保険適用)がかかります。
自宅で診てもらっていて、もし入院が必要になった場合はどうなりますか?
当院は無床のクリニック(入院設備のない医院)ですが、医師が診察した結果、精密検査や入院治療が必要と判断した場合は、地域の基幹病院や協力医療機関と速やかに連携を取り、スムーズに入院できるよう手配・ご紹介いたします。
作成できない診断書はありますか?
身体障害者手帳の診断書については、専門科の指定や資格の有無により一部お引き受けできない場合がございます。難病指定医に関わる臨床調査個人票については、基本的には当院で継続して診させていただいている方の「更新手続き」の診断書作成を中心に対応しております。各種診断書・意見書・証明書の作成をご希望の際は、事前に受付までお問い合わせください。
訪問診療の枠組みのなかで、どのような医療処置や検査ができますか?
検査は採血・採尿・採便、各種培養検査、超音波(エコー)検査、心電図・ホルター心電図検査、簡易レントゲン検査などが可能です。医療処置・管理は経管栄養(胃瘻・腸瘻)、在宅酸素療法(HOT)、人工呼吸器管理、気管切開カニューレ管理、尿道カテーテル管理、インスリン注射管理、在宅中心静脈栄養(IVH)、点滴・注射療法、褥瘡(床ずれ)処置、各種予防接種などに対応します。なお、安全管理上の観点から、ご自宅やご施設での「輸血」対応は原則行っておりません。